こんにちは、へっぽこママのちよです。
発達の過程で見られる、「動くものを目で追うこと」や「手足をばたつかせる」など 様々な変化や特有のしぐさを見ることができます。
中でも、赤ちゃんが自分の手をじっと見つめる【ハンドリガード】とはどんな意味があるのでしょうか?
今回は、そんなハンドリーガードのお話をしたいと思います。
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ハンドリガードとは?

赤ちゃんが自分の手をじっと見つめたり、いつまでも眺めている様子をハンドリガード(Hand-regard)と呼ばれる赤ちゃん特有の仕草です。
リガード(regard)とは、英語で「じっと見る」という意味の単語で、自分の手をじっと見つめる赤ちゃんの姿を表す言葉として使われるようになりました。
ハンドリガードの動作
ハンドリガードの動作としては、手をじーっと見つめるだけではなく、見つめていた手をお口に持っていき口に入れたり、舐めたりすることもあります。
また、指先を開いたり、拳をあげる、拳を左右に揺らす、手を組むなどもハンドリガードの動作の一種になります。
ハンドリガードはいつ頃からみられるの?

ハンドリガードは生後2ヶ月頃から始まることが多いですが、個人差もあります。
生後2〜3ヶ月頃から、目を開けて起きている時間が多くなっていきます。
おっぱいを飲んで寝ているばかりだった赤ちゃんが、ハンドリガードをすることで、ママとパパにとっては何とも言えないほほえましい気分になりますね。
ハンドリガードの動作の終了時期も赤ちゃんによって異なります。
多くの場合、ハンドリガードの動作を始めてから1~3ヶ月程度続くようです。
赤ちゃんの成長はとても早く、興味が広がる速度も早いです。
気がついたらいつのまにかしなくなっていたということもあるので、終了時期についても赤ちゃんそれぞれといえるでしょう。
また、赤ちゃんが自分で手を動かせるようになるので、ハンドリガードで自らの顔をひっかいてしまうことも多くなります。酷いようなら、手袋やベビーミトンなどで、それらを防止することもできます。
ハンドリガードをする理由は?

上記のことがあげられます、詳しく見てみましょう。
1:視覚の成長
手を見つめるためには、見つめる手に焦点を合わせる必要があります。
新生児の頃にも、光を感じて瞬きをするなどの目の動きは見られますが、焦点を合わせることはまだできません。
手を見つめる、動いた方に視線を動かすことができるようになるのは、目で見る力(視覚)の成長の現れということになります。
しかし、赤ちゃんにとってはまだ、自分の(手)だという認識がありません。
「これはいったいなんだろう?」という思いで見つめるのがハンドリガードです。
2:運動機能の成長
生まれたばかりの赤ちゃんは、自分の体を動かすことができません。
日々の成長していくにつれて、視線を動かし、首を動かし、手を動かし、自らの意志で舐めたりしゃぶったり、あるいは足を動かしたりといったことができるようになるのは、それだけ体を動かす力(運動機能)が成長してきたからです。
目で見る力(視覚)の成長と、体を動かす力(運動機能)の成長が合わさって、ハンドリガードのしぐさが見られるようになります。
利き手との関連性
ハンドリガードはその第一歩です。右手だけ、あるいは左手だけよく動かす子が多いことから、利き手との関連性が指摘されていますが、科学的な根拠は全くないそうです。
正式な利き手は4~5歳を過ぎたあたりから現れ出すといいます。
3:脳の発育
視覚の発達は脳の発達でもあります。
それまでは輪郭程度しか見えていなかったモノが、見ようという自分の意志で焦点を結べるようになった結果、ハンドリガードが現れます。
自らの思いを視覚に載せられるようになったのは、脳の機能がきちんと成育しているからです。また、手を見るために首を傾けたり、顔の前に手を持ってきたりするのも脳の発達の証です。
自らの意志を脳の神経を通じて運動器官に伝え、その指令に従って筋肉が収縮するからです。脳と身体とが連携してできること、それがハンドリガードなのです。
4:好奇心
自分の手を「これは何だろう・・・」と不思議に思うことから始まるハンドリガードは、赤ちゃんの好奇心の始まりです。
自分の手を動かすことから始まり、興味の対象がどんどん広がっていきます。ハンドリガードは、赤ちゃんの世界が広がるきっかけの第一歩になります。
また、手を見つめたり動かしていたりいるうち、今度は足を持ち上げてたたいたり、手でつかんだり、そのまま口に入れたりする子が出てきます。これをハンドリガードに対し、フットリガードと呼んでいます。
フットリガードはハンドリガードの延長線上にあり、下半身の筋肉が発達してきた証拠です。なかにはハンドリガードをしないで、いきなりフットリガードし始める子もいますが問題ありません。
ハンドリガードをしないのは問題がある?

ハンドリガードに限らず、母子健康手帳の乳児発育曲線にある発達段階の目安時期を大幅に過ぎても、それらの行動が見られなかったり、する様子すらないときは、「もしかして障害があるのでは?」と心配になってしまいますよね。
「一般的」といわれる目安時期や他の子と比べてどうかで判断するのではなく、自分の子が今どのようなステップにいるのかを知って、そのうえで対応を考えることです。ゆっくりでも確実に成長していれば、それがその子のスピードなのです。
発達過程に見られるといわれる行動や仕草がなかなか見られなかったとしても、すぐに発達に問題があることを疑うことはできません。成長のスピードには個人差があるので、目安時期にそれができないということは多々あることです。
自分の赤ちゃんのペースを待ってあげることが大切です。気になることがあるときは、定期的に健診におもむき、発育の状況や発達段階をみてもらったり、小児科や地域の保健所に相談してみましょう。
一度しなくなったハンドリガードが再開
赤ちゃんの興味が他のものへ移ると、ハンドリガードをしなくなります。ですが、一度しなくなったハンドリガードを再開することもあります。
「歯が生え始めで歯がゆい」や「指しゃぶりで安心感を得たい」などの理由もあります。
手指を清潔にしてあげる、飲み込んでしまうものを周囲に置かないなど、気を付けて見守ってあげましょう。
まとめ

自分の手をじっと見つめる赤ちゃん特有のしぐさ、ハンドリガード。
ハンドリガードの有無やその頻度も赤ちゃんによってさまざまです。
赤ちゃんが自分の手を認識しやすい生後3~4ヶ月頃に見られやすいといわれますが、成長速度には個人差があるので、これより遅いことも少なくありません。
また、フットリガードなど、他の仕草で発達が表れることもあります。「成長の過程で見られることがある一種の行動」というくらいに認識しておけばいいですね。どうしても気になって心配なときは、かかりつけの病院や地域のサポート機関に相談しましょう。
ご参考になりましたでしょうか?最後までお読み頂きありがとうございます。
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